負けてたまるかコンピュータ審査-減点査定ゼロを目指して- Vol.2

当前のことながら、減点査定を防ぐ基本は、

(1) 保険請求の正しい知識を持つ。

コンピュータ審査が導入されて以来、一次審査の査定率は徐々に上昇しています。

平成25年度事業概要 – 社会保険診療報酬支払基金より

上昇率が緩やかなため実感がない方も多いかもしれないが、今後更に上昇していくと予想されます。

これは審査が厳しくなったからというより、これまで見落とされていた事例がコンピュータ審査により見つかるようになった要素が大きいと考えられます。

保険請求の正しい知識を持つことは減点査定を防ぐための基本です。

レセプトチェックソフトで事前に発見しても、既に手遅れの場合があります。

 

-今月の減点事例-
01

 

レセプトチェッカー判定
02
合格判定なのに減点された。原因は?

メデット錠250mgはメトグルコ錠250mgのジェネリック医薬品です。
成分は同じでも、先発品とジェネリックとでは投与量の上限が異なります。

<メトグルコ錠250mg> 成分:メトホルミン塩酸塩250mg
1日500mgより開始し、維持料は通常1日750~1,500mgとする。
なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。

<メデット錠250mg> 成分:メトホルミン塩酸塩250mg
維持量は効果を観察しながら決めるが、1日最高投与量は750mgとする。

 

減点事例は他院からの転院患者である。
メデット錠250mgを4錠/日で処方すると1日最高投与量を超えて減点の対象となります。
わかっていたが、たまたまメトグルコ錠の在庫がなく、
減点されるのを承知で(あわよくば、見逃してもらえるかも)保険請求しました。
コンピュータ審査はこういう単純チェックは強い。
やっぱり減点されました。
-14点(悔)。

 

レセプトチェッカーの抽出条件に「メデット錠250mgを4錠以上使用した場合抽出する」を加えることもできますが、
メトグルコ錠250mgを取り寄せたので今後メデット錠250mgを4錠以上処方することはない。
よって、抽出条件には加えませんでした。